窓の防犯対策ができる7つの方法とは?空き巣が侵入する手口も解説
2024.8.1

一戸建ての空き巣被害は、窓を侵入口としているケースが多いです。警察庁のデータによれば、過半数を超えるケースで、窓から侵入しています。つまり、窓の防犯に注力することは、空き巣対策の重要なポイントです。
この記事では、窓の防犯性を高めるための具体的な方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
また、空き巣が窓から侵入することが多い理由や、よく使われる手口についても解説します。
空き巣の被害は窓からが多い!侵入されやすい理由とは
住宅への侵入窃盗において、窓を侵入口としているケースは少なくありません。警察庁のデータ※によれば、一戸建ての侵入窃盗被害のうち、53.5%が窓を侵入口としています。
侵入手口として、無締りの次に多いのがガラス破り(戸建て30.7%・共同住宅3階建以下18.0%)です。つまり、鍵をかけていても、かけていなくても、窓から侵入するケースは多いため、対策が必要です。
特に注意したいのは、出入りをしても不自然に思われない「掃き出し窓」です。掃き出し窓は引き戸のタイプが多く、金具を嚙みあわせるクレセント錠が付いていることが一般的です。クレセント錠は防犯性が低いため、狙われやすい傾向にあります。
また、掃き出し窓は主に人目に付きにくい庭などに面していることが多いうえ、窓の内側にはカーテンやブラインド、外側には植物があることが多いです。
出入りする際に誰かに見つかりそうになってもすぐに隠れられるため、侵入口として窓を選ぶ空き巣が多いと考えられます。
- ※ 参考:警察庁「手口で見る侵入者罪の脅威」
空き巣が窓から侵入する手口
空き巣が窓から侵入する主な手口は、次の3つです。
- こじ破り
- 焼き破り
- 打ち破り
こじ破りとは、クレセント付近のガラスとサッシの間にドライバーなどの道具を差し込み、ヒビを入れて部分的に窓を割る方法です。割れた箇所が三角形になることから「三角破り」とも言われています。
最初にヒビを入れているため、大きな音が出ずに窓を割れるだけでなく、10秒ほどの短時間で済むのも特徴です。
焼き破りとは、ライターやガスバーナーでガラスを焼き、ひびを作って割る手法です。こじ破りと同じく、ほとんど音を立てずに侵入できます。
打ち破りとは、道具を使って物理的にガラスを打ち破る方法です。ガラスをたたき割るため、大きな音が出てしまいます。
しかし、周辺にある石やホウキなども使えるため、周囲に人がいないことが確認できている時は、簡単に打ち破りされるかもしれません。
窓の防犯性を高める6つの方法
窓の防犯性を高める具体的な方法を紹介します。いずれも簡単にできる方法なので、ぜひ実践してください。
1. 防犯フィルムを貼る
防犯フィルムとは、窓を割れにくくするフィルムです。室内側のガラス窓の上から貼り、防犯性を高めます。割れにくい「防犯ガラス」もありますが、フィルムならより安価に防犯性を高められるでしょう。
なお、防犯フィルムの耐用年数は一般的に10年とされているため、定期的に貼り替えが必要です。
建物への侵入犯罪を防ぐために設立した官民合同会議では、各建物部品の基準防犯性能試験を行い、「侵入するまでに5分以上の時間を要する」などの性能基準を決めています。
基準は350ミクロン以上のもので、その基準を満たした建物部品には、CPマークをつけて、防犯性が高いことが一目でわかるようにしています。CPマークが付与されるよう防犯効果の高い防犯フィルムを選ぶようにしましょう。
2. 防犯ガラスに交換する
割れにくい防犯ガラスに交換するのもおすすめです。防犯フィルムよりも費用はかさみますが、割れるまでの時間がより長くなるため、破壊されにくくなります。
単板ガラスよりも複層ガラスが割れにくいとされていますが、防犯性がないものでは短時間で割れる可能性があります。元々複層ガラスは断熱性や遮熱性を高めたものであり、防犯性に特化したものではありません。
外側のガラスに防犯ガラスを設置している複層ガラスなら、割れにくく、なおかつ割られた時も破片が飛び散りにくいため、破片によるケガなどを回避できます。
なお、新築時に設置されがちな30ミクロンの防犯ガラスは、防犯建物部品ではないため5分と持ちません。60ミクロン以上の厚みの防犯ガラスが適切ということを覚えておきましょう。
3. センサーライトを取り付ける
人感センサーの付いた窓用ライトを取り付けるのもおすすめの方法です。夜間に人が近付くだけでライトが点くため、犯行が人目に付きやすくなります。
空き巣は人目に付くことを嫌がるので、センサーライトが付いている家には侵入しにくくなると言えます。
4. 補助錠をかける
出かける時だけでなく、家にいる時も窓の鍵をかけましょう。また、補助錠をかけることでも、窓を割ってもすぐには侵入できなくなります。
なお、補助錠とは、すでに窓に付いている鍵とは別に設置する鍵のことです。国土交通省では防犯性を高めるために補助錠を設置することを推奨しています※。
補助錠を設置する時は、既存の鍵から離れた位置に設置するようにしてください。元々の鍵から近い位置にあると、窓を割った部分から両方の鍵を開錠できてしまいます。
また、サッシの下部分に付ける場合が多くありますが、できればサッシの上に設置するほうが防犯効果は高まります。
5. シャッターや面格子を取り付ける
窓にシャッターや面格子を取り付けることもおすすめです。シャッターや面格子は窓からの侵入を防ぐだけでなく、視覚的にも窓からの侵入を抑制する効果があります。
夜間の防犯を強化したい場合は、シャッターを検討してみましょう。シャッターはガラスと直接干渉しないため、ガラスを破っての侵入を防げられます。電動で開閉するタイプなら、手動タイプよりもこじ開けられる可能性が低く、さらに防犯性を高められるでしょう。
一方、面格子は昼夜を問わず防犯性を高められる設備です。窓を開けていてもすぐには侵入できないため、換気目的で窓を長時間開ける可能性がある場合にも適しています。
また、シャッターも面格子も後付けが可能なため、既存住宅の防犯性を高めたい時にも検討してください。
なお、アルミ製の物は簡単に壊されたり、切られたりするので、ステンレス製などの防犯用の面格子が安全です。
6. ホームセキュリティーに加入する
ホームセキュリティーに加入することでも、窓の防犯性を高められます。AIやIoTなどの技術を活用した防犯サービスなら、外出先から照明を点けたり、カーテンを遠隔操作で開閉したりすることで防犯強化が可能です。
ホームセキュリティーサービスの中には、室内カメラやセンサーなどを導入することで家の中のみまもりも強化できるものがあります。子どもだけで留守番をすることがあるなら、ぜひ家の外だけでなく中にも対応したホームセキュリティーサービスを選びましょう。
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- ※ 「GPSタグ」は、月額料金1,100円/台(税込)でご利用いただけるオプションサービスです。
まとめ
侵入窃盗の半数以上は窓を侵入口としているといわれています。犯行手口は様々で、無施錠の窓から侵入するだけでなく、ガラスを破って侵入することも少なくありません。紹介した窓からの侵入を防ぐ対策を実施し、窓の防犯を強化してください。
また、多様な犯罪手口に対応するためにも、複数の防犯対策を実施することも大切なポイントです。防犯ガラスに替える、シャッターや面格子を付ける、ホームセキュリティーに加入するなど、複数の対策を併用し、安心して暮らせる住まいを作りましょう。
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記事監修
防犯アドバイザー・防犯予知アナリスト
京師 美佳
2001年3月に鍵の資格を取得。町の鍵屋さんではなく、トータル防犯アドバイザーを目指し、セキュリティ企業へ就職。法人営業部の責任者を務める中、2002年10月防犯設備士取得。その後は、防犯ガラスメーカーに勤め、セキュリティ事業部長、そして防犯アドバイザーとして、防犯診断や電話での相談受付、セミナーなど、幅広く活動を行う。2005年5月独立。京師美佳セキュア・アーキテクトを設立し、2009年11月には一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任し、現在も講演、テレビ、新聞、雑誌など、多方面で防犯の啓蒙活動を展開中。