鍵取り替え・鍵交換の費用相場|取り替えのタイミングも解説
2024.8.1

鍵の紛失や故障、引っ越し、防犯性能への不安など、様々な理由から鍵の取り替えを検討している方も多いのではないでしょうか。
鍵の取り替えで後悔しないためには、ドアの規格や取り替えの目的、予算などを踏まえて、最適な鍵を選ぶことが大切です。
この記事では、鍵の取り替えが必要なタイミングと日本の住宅で用いられている代表的な鍵の種類、種類ごとの費用相場をまとめて紹介します。鍵の取り替え方法も解説するため、取り替えを考えている方はぜひ参考にしてください。
鍵の取り替えが必要なタイミングとは?
最初に、鍵の取り替えが必要なタイミングと、取り替え時のポイントを紹介します。ぜひ、自分がどのケースに該当するかイメージしながら参考にしてください。
鍵を紛失した時
紛失した鍵が見つからない時は、スペアキーの作成で済ませず、シリンダーごと取り替えたほうが安心です。鍵を紛失した場合、拾った人が悪用する可能性がある他、意図的に盗まれた可能性もあります。
自宅周辺で紛失した場合や住所を特定できるものと一緒に紛失した場合は、特に注意が必要です。
鍵が回りにくくなった時
鍵が回りにくくなった時も、鍵取り替えのタイミングです。鍵にも経年劣化があり、10〜15年程度が寿命といわれます。スペアキーで回る場合は鍵のみに問題があるため、当分はスペアキーを使うか新しい鍵を作成して対処可能です。
ただし、スペアキーでも回らない時は、シリンダーに問題があると考えられます。鍵穴内のゴミを掃除機やエアダスターで掃除したり、鍵穴用の潤滑剤を使ったりしても改善しない時は、シリンダーの取り替えを検討しましょう。
賃貸物件・中古物件に引っ越しをする時
賃貸物件や中古物件に引っ越す際は、鍵取り替えが必要です。賃貸物件では退去時に鍵を返却、中古物件では引き渡し時に購入者に鍵を渡すケースが多いものの、前の住人が合鍵を作成している可能性は十分あります。
ただし、賃貸物件の場合は管理会社や大家が事前に鍵を取り替えることがあるため、入居時に確認しておきましょう。
既存の鍵の防犯性能に不安がある時
現在の鍵の防犯性能に不安を感じた時も、鍵取り替えのタイミングです。防犯性能は、鍵の種類により大きく異なります。
特に古い型の鍵は、構造がシンプルでピッキングに弱い傾向があるため要注意です。ディンプルシリンダーやロータリーディスクシリンダーなど、防犯性能が高めの鍵に取り替えれば、自宅の防犯性能を強化できます。
鍵を取り替える2つの方法
鍵取り替えの方法は、主に「業者依頼」と「DIY」の2つあります。以下では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
1. 業者に依頼する
業者に依頼すれば、適した鍵の種類を教えてもらえる他、取り替え作業も全て任せられます。契約を終えた後は業者の作業をみまもるだけで良いため、DIYと比べて作業にかかる時間や労力を節約できます。
ただし、業者に依頼する場合、部品代に加えて出張費や作業料がかかる点がデメリットです。業者や鍵の種類によって料金は異なりますが、トータルで5,000〜50,000円程度が目安でしょう。特に防犯性能の高い鍵に取り替える場合、料金は高くなる傾向があります。
なお、悪徳業者に高額請求される事もあります。必ず数社から見積もりをとって内容や金額など希望の業者を選定してください。
2. DIYで取り替える
DIYで取り替えを行う場合、費用が部品代だけで済むため、取り替えのコストを抑えられます。シリンダー交換の流れは、おおまかに以下のとおりです。
- ドアの規格に合ったシリンダーを購入
- ドア側面のフロントプレートにある2ヶ所のねじを取り外す
- シリンダーを固定するピンを抜き、シリンダーを取り外す
- 取り外した時と逆の手順で、新品のシリンダーを取り付ける
取り付けや取り外しに特殊な道具は必要なく、プラスドライバーとマイナスドライバーがあれば取り替えられるので、はじめての方でも挑戦しやすいでしょう。
ただし、鍵取り替えには知識が必要で、方法を誤ると鍵が正常に動作しなかったり、ドアに傷を付けたりするリスクがあります。DIYに自信がない方は、無理に自力で対処せず、業者に依頼したほうが無難です。
【鍵の種類別】鍵取り替えの費用相場
日本の戸建て住宅やマンションで使用される鍵は、主に以下の5種類です。
- ディスクシリンダー
- ピンシリンダー
- ディンプルシリンダー
- ロータリーディスクシリンダー
- プッシュプル錠
以下では、それぞれの鍵の特徴と取り替えの費用相場を紹介します。
ディスクシリンダー
ディスクシリンダーは、鍵の両側がギザギザになっているタイプで、鍵穴の外観が縦に「くの字」に見えることが特徴です。1950年代以降、戸建て住宅やマンションなどの鍵として広く普及しましたが、ピッキングに弱く現在はあまり使われなくなっています。
取り替え費用は、部品代5,500~11,000円、作業費11,000円~が目安です。構造がシンプルなため、比較的安価で取り替えられます。
ピンシリンダー
ピンシリンダーは、鍵の片側がギザギザになっているタイプです。シリンダー内部には、上下方向にピンが取り付けられています。
なお、ディスクシリンダーと同じくピッキングに弱いため、防犯性能を強化したい場合には向きません。
取り替え費用は、部品代5,500~11,000円、作業費11,000円~が目安です。
ディンプルシリンダー
ディンプルシリンダーは、鍵の先端に丸みがあり、側面にくぼみがあるタイプです。シリンダー内部には、上下左右、斜め方向にピンが取り付けられています。
侵入手口のなかには、バンピングというディンプルキー用の開錠方法があります。必ずバンピング対策のされているディンプルキーを選ぶようにしてください。
取り替え費用は、部品代16,500~27,500円、作業費11,000円~が目安です。部品代はやや高めですが、ピッキングに強いため、防犯性能を高めたい場合に向いています。
ロータリーディスクシリンダー
ロータリーディスクシリンダーは、ディスクシリンダーを改良したもので、鍵の両側がギザギザしています。鍵を差し込むとシリンダー内部のディスク状タンブラーが回転し、解錠する仕組みです。
比較的防犯性能が高く、ディンプルシリンダーより安価で設置できるため、住宅の鍵としてよく用いられます。
取り替え費用は、部品代11,000~22,000円、作業費11,000円~が目安です。
プッシュプル錠
プッシュプル錠は、玄関のハンドルを押し引きして鍵を開けるタイプの錠前です。上下に2つの鍵が付いている「ワンドア・ツーロック」タイプで、ピッキングに時間がかかりやすいため、比較的新しい住宅によく採用されています。
取り替え費用は、部品代11,000~27,500円、作業費11,000円~が目安です。故障時は、シリンダーのみの交換もできます。
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まとめ
鍵の取り替えが必要になるタイミングは様々ですが、自宅の防犯に不安がある場合、鍵交換で防犯性能を高められます。鍵の種類は多数あるため、ドアの規格や予算などを踏まえて、自宅に最適な鍵を選んでみてください。
鍵の種類により費用相場も変わるため、鍵を選ぶ時は価格もあわせてチェックすると良いでしょう。また、家の防犯性をより高めるなら、鍵取り替えに加えて、防犯みまもりサービスの利用も検討してみてください。
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記事監修
防犯アドバイザー・防犯予知アナリスト
京師 美佳
2001年3月に鍵の資格を取得。町の鍵屋さんではなく、トータル防犯アドバイザーを目指し、セキュリティ企業へ就職。法人営業部の責任者を務める中、2002年10月防犯設備士取得。その後は、防犯ガラスメーカーに勤め、セキュリティ事業部長、そして防犯アドバイザーとして、防犯診断や電話での相談受付、セミナーなど、幅広く活動を行う。2005年5月独立。京師美佳セキュア・アーキテクトを設立し、2009年11月には一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任し、現在も講演、テレビ、新聞、雑誌など、多方面で防犯の啓蒙活動を展開中。