「いかのおすし」とは?意味や対策を具体的なシーンとともに紹介
2024.8.1

「いかのおすし」は、子どもの防犯で大切な行動の一部をまとめた言葉です。
子どもが外出先などで身を守る場合、「知らない人について行かない」「危険を感じたら大きな声で助けを呼ぶ」などの行動が大切です。「いかのおすし」は、このような身を守る行動をわかりやすく示しています。
この記事では、「いかのおすし」の意味やとるべき対策を具体的なシーンとともに解説します。子どもの防犯に役立つ方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「いかのおすし」は子どもにわかりやすく危険を伝える防犯標語
「いかのおすし」は、子どもを犯罪から守るために考案された防犯標語です。「いか」「の」「お」「す」「し」のそれぞれの言葉は、危険を避ける行動から一部が抜き出されています。
「いかのおすし」は子どもが覚えやすく、日々の生活のなかでも「いかのおすしを忘れずにね!」などと声かけをしやすい点が特長です。
2004年に警視庁と東京都教育庁によって考案されて以降、全国の警察署や自治体などで防犯に活用されています。
「いかのおすし」の意味と具体的なシーン
「いかのおすし」が示す意味は次のとおりです。
語句 | 意味 |
---|---|
「いか」 | 知らない人について「いか」ない |
「の」 | 知らない人の車に「の」らない |
「お」 | 「お」おきな声を出す |
「す」 | 「す」ぐに逃げる |
「し」 | 大人に「し」らせる |
各語句の詳細と子どもに伝える際の具体的なシーンを解説します。
知らない人について「いか」ない
子どもへの犯罪を未然に防止するためには、「知らない人にはついて行かない」と子どもにわかってもらう必要があります。
ただし、言葉の意味を伝えるだけでは、子どもは大まかな意味を理解できても、実際の場面で意味に沿った行動をできるとは限りません。そのため、具体的なシーンを交えて伝えるプロセスが大切です。
例えば、「知らない人から次の声かけをされたらどうする?」と問いかけてみましょう。
- 「駅までの道を教えてくれないかな」
- 「お菓子をあげるからついてきて」
- 「お母さんのところに一緒に行こう」
子どもが「ついて行くかもしれない」と答えたら、「ダメだよ」と教えましょう。そして、声をかけられても「いやです」「お母さんやお父さんに聞いてから」とはっきり断るように伝えると、子どもは具体的な場面と対応策をイメージしやすくなります。
知らない人の車に「の」らない
子どもが知らない人の車に乗ってしまうと、生活範囲から連れ去られてしまう危険性があります。次のような声かけをされても、絶対に車に乗ってはいけないことを伝えましょう。
- 「雨だから車で送ってあげる」
- 「お母さん(お父さん)がケガをしたから病院に行こう」
- 「学校までの道を案内してくれないかな」
声かけの具体的な例とともに、子どもがどう対処すればよいかを伝えることも大切です。上記の声かけをされたら、「行きません」「大人の人に聞いてください」と断る対処を教えましょう。
「お」おきな声を出す
不審者の子どもへの声かけは、子どもが一人になった時を見計らって行われるケースが多いです。次のシーンに出会ったら、「大きな声で助けを呼ぼうね」と伝えましょう。
- 嫌なのにしつこく声をかけてくる
- 体をつかんで連れて行こうとする
- 知らない人につきまとわれている
子どもは、大きな声を出す行為に恥ずかしさを感じるかもしれません。「嫌だ」「怖い」と感じたら、すぐに大きな声で助けを呼ぶ大切さを伝えてください。
子どもが危険を感じた場合、防犯ブザーの利用も有効です。外出する際は、ランドセルやバッグなどの持ち物に防犯ブザーを備える習慣をつけましょう。
「す」ぐに逃げる
子どもが危険を感じたら、その場からすぐに逃げて、安全な人のところや場所へ移動するように伝えましょう。
その際、子どもと一緒に「安全な人」や「安全な場所」をイメージする、実際に一緒に行ってみる方法がおすすめです。安全な人や場所の例は次が挙げられます。
項目 | 例 |
---|---|
安全な人 | 子どもみまもり隊の人、保育園や幼稚園、学校の先生、犬の散歩やジョギングをしている地域の人 |
安全な場所 | 警察署や交番、子ども110番の家、コンビニエンスストアやスーパーなどのお店 |
大人に「し」らせる
子どもには、「日々の生活で変わったできごとがあったら大人に知らせようね」と伝えましょう。例えば、次の場面が挙げられます。
- 「怖い」「困った」と感じた場面
- 知らない人に声をかけられた
- 知らない人に写真を撮られた
なお、子どもからはなかなか言い出せない場合も考えられます。
日頃から「今日は何かあった?」「気になるできごとがあったら、お父さんやお母さん、学校の先生に伝えるんだよ」とコミュニケーションを取り、生活で変わったできごとがあった時に相談しやすい環境づくりを意識しましょう。
子どもを犯罪から守るための方法
子どもを犯罪から守るためには、「いかのおすし」以外にもいくつかの方法が挙げられます。以下では、3つの視点から、犯罪を未然に防ぐ方法を紹介します。
日々の暮らしのなかで防犯の話をする
日々の暮らしのなかで防犯の話をして、子どもの防犯意識を育てましょう。
「いかのおすし」を伝える場合と同様に、「学校からはどうやって帰る?」「知らない人に声をかけられたらどうする?」など、具体的なシーンをもとに話し合うことがポイントです。
安全マップを作成する
子どもに危険をわかってもらうには、どの場所が危険なのか、安全マップを作成する方法も選択肢のひとつです。
地図を活用して、自宅の近くの人どおりが少ない暗い場所、工事現場の近くなど、どこが危険であるのかを具体的に話し合いましょう。
防犯グッズやサービスを活用する
近年では、防犯ブザーやホイッスル、みまもり用GPS、IoT機器を活用した防犯サービスなど、多種多様な防犯グッズやサービスが提供されています。
例えばGPSを活用することで、子どもが現在どこにいるのかリアルタイムで把握できるため、無事に帰宅できているか確認したり、万が一の事態が起きた際にすぐに対応したりできます。
お子さまの安全を守るなら「MAMOLEO」の新しい防犯みまもりサービスがおすすめ
お子さまの安全を守るためには、「いかのおすし」などで防犯意識を高めるほか、安心できる環境づくりが大切です。お子さまが安全に生活できる環境づくりに、「MAMOLEO」の新しい防犯みまもりサービスをご検討ください。
MAMOLEOでは、IoT機器とスマートフォンアプリを使用したサービスをご提供しています。ベーシックプランであれば月々2,200円(税込)~でご利用いただけ、ニーズに応じてオプションサービスを付加いただけます。
ベーシックプラン
初期費:3,300円(税込)
月額利用料:2,200円(税込)
- IoT機器により、宅内のみまもり・安全を確保できる
- 自宅への依頼駆けつけサービス(年1回・最大30分無料)など
屋内のみまもり機器は、お客さまのニーズにあわせて「屋内カメラ」または「人感センサー」のどちらか一方をお選びいただけます。
屋内カメラでは、ご自身のスマートフォンと繋いでお子さまと会話が可能です。仕事をしていてお子さまの帰宅を家で迎えられない時でも、スマートフォンと屋内カメラでお子さまの帰宅を迎えられます。
一方人感センサーは、赤外線センサーによって異変をお知らせするため、プライバシーに配慮しながらみまもることが可能です。
オプションサービスのGPSタグ※1は、リアルタイムでお子さまの位置情報を確認でき、家・学校など指定した場所をGPSタグが通過した際に通知を受け取ることも可能です。
さらにGPSタグでは、プロの警備員による駆けつけサービス※2※3もご提供しているため、いざという時でも安心です。
家ナカだけではなく家ソトもトータルでみまもれるMAMOLEOを、ぜひご検討ください。
- ※1 「GPSタグ」は、月額料金1,100円/台(税込)でご利用いただけるオプションサービスです。
- ※2 家族(子ども)を預かっている施設(塾・学校)などには対応ができません。
- ※3 GPSタグの位置情報は直接警備員には連携されません。そのため、GPSの示す住所を警備員にお伝えください。
まとめ
「いかのおすし」は、子どもが知らない人に声をかけられた場合などの行動をまとめています。
普段の生活のなかで、「いかのおすし」のそれぞれの語句が示す意味を、具体的なシーンとともに伝えましょう。子どもの防犯意識を育てるためには、「今日もいかのおすしを大切にね!」と折に触れて注意喚起することも大切です。
防犯意識の育成とともに、子どもが安全に生活できる環境づくりも求められます。防犯グッズやみまもりサービスなどの便利なツールも活用して、子どもへの犯罪を未然に防ぎましょう。
-
-
記事監修
一般社団法人全日本防犯グッズ協会 会長
奥本 一法(おくもと かずのり)
1999年、日本で珍しい護身用品専門店を開業し、多くの防犯グッズを提供。その過程で、日本人の防犯意識の低さに危機感を抱き、2014年に防犯意識の向上と防犯グッズの普及を目的とした「一般社団法人全日本防犯グッズ協会」を設立。防犯設備士としての仕事を行いつつ、通り魔事件や無差別殺傷事件の増加に対応するため、護身の専門知識を活かし、防犯意識の向上と防犯グッズの理解と普及を目指している。